受付の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・各種手当


受付の主な仕事は、来訪者を出迎えて案内することです。

そのため、企業や病院などの顔としての役割を持ち、ホスピタリティやイレギュラーな状況でも動じない対応力が求められます。

この記事では、そんな接客のプロフェッショナルである受付の気になる年収を見ていきましょう。

受付の平均年収は約320万円が相場

勤続年数と年代によって開きはありますが、受付の平均年収は約320万円で、平均月収は約22万円です。

平成30年度の日本人の平均年収は約441万円なので、受付の年収は日本の平均年収よりも100万円以上低いことになります。

しかし受付はほぼ女性のみの職種で、同年度の女性の平均年収は約293万円ですから、女性の年収としてはやや高めです。

受付の年収・給料の構成要素

受付の年収は、「基本給」「能力給」「ボーナス」「各種手当」の構成になっている場合が多く見られます。

それでは一つずつチェックしていきましょう。

基本給・能力給はどれくらい?

勤務先にもよりますが、正社員で受付として勤務する場合の給与形態は、一般職と同じになります。

基本給の中央値は、月収約20万円~25万円です。

また能力給の規定は勤務先によって違い、1年毎に増額する企業もありますし、上限が規定されている病院などもあって様々です。

賞与(ボーナス)はどれくらい?

ボーナスの支給は、夏と冬の年2回が一般的です。

受付のボーナス額は、基本給の1ヶ月~2.5ヶ月分(各期)なので、夏と冬のボーナスを合せて約40万円~125万円になります。

また派遣社員やアルバイトなどの場合は、正社員と異なりボーナスを支給されないケースがほとんどです。

各種手当はどういったものがある?

各種手当には、時間外手当・住宅手当・交通費支給などがあります。

受付は残業が全くない、または少ない仕事なので、時間外手当はあまり期待できないでしょう。

住宅手当は基本的に独身者に対して支払われ、勤務先によってその有無や金額に差があります。

その他、勤務先が大手企業の場合は福利厚生が充実しており、給与以外に様々なサービスを受けられます。

また病院勤務の受付であれば、クリニックによっては繁忙手当がある場合も。

受付の年収を新卒や雇用形態別に見る

給与構成に続き、受付の年収を新卒や雇用形態別に見ていきましょう。

新卒の場合の受付の年収

勤務先と最終学歴によって異なりますが、新卒の年収相場は約220万円~270万円で、月収は約16万円です。

大手企業の受付であれば、月収20万円以上の場合もあります。

仮に1年目の年収が250万円とすると、手取り給与は200万円前後になるでしょう。

学歴別の平均年収と比較すると、高卒者の新卒平均年収は約250万円、短大卒者の新卒平均年収は約280万円なので、同額~やや低めの給与です。

その一方で大学卒者の新卒平均年収は約325万円なので、大学卒で受付になった場合は、平均給与よりも低めになります。

社会人が転職する場合の受付の年収(正社員)

受付は、経験年数が給与アップに反映しやすい職業と言えます。

社会人の転職であっても、他業種からの転職で受付業務が未経験の場合は、年収300万円台が相場です。

しかし、受付経験者の転職に限って見れば、70%以上の人が給与アップに成功しています。

上手く転職できれば、30代で年収400万円台も可能です。

パート・アルバイトの場合の受付の年収

パート・アルバイトの平均時給は、約1,000円です。

週5日、フルタイムで勤務した場合の年収は、約210万円となります。

受付のパート・アルバイトは交通費が支給されるケースはあるものの、正社員と異なり基本的にボーナスや手当がないため、年収は低めです。

受付では、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?

就業者のほとんどが女性である受付は、収入が日本人の平均年収に比べて低めです。

そのような中でも、外資系企業や大規模法律事務所の受付の場合、1000万円近い年収を得ている人もいます。

ただしこれらの勤務先は、受付としての基本能力に加えて高い語学力やパソコンスキルを求められます。

そして、受付として高給を得られる企業や事務所はそもそも求人数が少ないので、非常に狭き門と言えるでしょう。

受付ではどういった勤務先だと年収が高くなるか?

ここでは、勤務先別にどのくらいの年収が見込めるかを見ていきましょう。

大手企業で働く場合の年収

受付と聞いて一番に思い浮かぶのが、大手企業の総合受付でしょう。

大手企業の受付は一般職の一職種として扱われることがほとんどなので、収入は安定しています。

月収は約22万円~35万円でボーナスも出るため、年収は低くても約310万円、多い人だと約550万円です。

交通費などの各種手当がつきますし、充実した福利厚生も魅力と言えるでしょう。

大規模法律事務所で働く場合の年収

大規模法律事務所や外資系法律事務所にも、大手企業のように受付がいます。

法律事務所は初任給で月22万円前後のところが多く、住宅手当などの各種手当が充実しているのが特徴です。

新卒でも、事務所によっては年収370万円程を稼ぐことができます。

高給である一方、求人数が大手企業以上に少ない、求められるスキルが高いという面があります。

銀行で働く場合の年収

銀行の受付は、正社員ではなく派遣社員やパートが多い傾向にあります。

給与は時給制で、東京都内であれば時給1,000円~1,500円が一般的です。

週5日フルタイムで勤務した場合の年収は、約215万円~310万円が相場になります。

病院で働く場合の年収

病院で受付として働く場合の年収は、約250万円~300万円が中央値です。

総合受付があるような大病院を除き、クリニックや中規模病院の受付は医療事務が兼任して行うことが多いで。

大きな医療法人などの受付であれば月収35万円以上の病院もありますが、ボーナスの支給額は大手企業などに比べると少なめと言われています。

スポーツジムなどの施設で働く場合の年収

スポーツジムなどの受付は、正社員ではなくアルバイトやパートが大半を占めています。

時給は、東京都内で1,000円~1,200円程度が相場です。

勤務時間は、フルタイムとパートタイムを選べるジムが多いですが、フルタイムで勤務した場合の年収は約230万円になります。

スポーツジムの受付は、アルバイトやパートであっても、施設の無料利用といった福利厚生を受けられるところが多いようです。

住宅展示場で働く場合の年収

住宅展示場の受付も、スポーツジム同様にアルバイトやパートが多く、その他には派遣社員として勤務している人もいます。

住宅展示場の受付はその他の受付とは違い、土日祝日のみの勤務や、週2日~3日勤務が多く見られます。

時給は東京都内で1,200円~1,500円程度なので、スポーツジムの受付に比べてやや高めです。

週3日勤務の場合の年収は、約150万円になります。

最後に

受付は、様々な人と出会え、ビジネスマナーや臨機応変な対応力が身につきます。

残業が少なく、翌日に仕事を持ち越す必要がないので、定時で退社ができて就業後のスケジュール調整がしやすいというメリットがあります。

その一方で、周りには楽そうな仕事と思われがちな反面、来客が殺到する時間は激務であり、様々な庶務を任されるという一面も。

収入面に関しては、アルバイトやパートとしては高給ですが、正社員の場合はスキルアップが難しく大幅な給与アップはあまり期待できないと言えます。

サービス精神があり、給与よりもプライベートを重視したい人は、受付を目指してみると良いでしょう。

最終更新日:2020年7月8日

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