総務の年収を徹底解説|給料・賞与(ボーナス)・手当・年収が高い人の条件
総務の仕事は、会社全体を管理する部署でありながら比較的残業は少ないですが、やりがいのある仕事です。
しかし、ほとんどの人は、総務の仕事は知っているけど年収事情は知らないのではないでしょうか。
総務の年収事情に興味がある人も多いと思いますので、今回は「総務の年収相場」や「年収の決まり方」などについてまとめてみました。
※総務の仕事内容について最後に簡単にまとめましたので、気になる方はそちらもご覧下さい。
総務の年収の相場はどのくらい?
総務で多い雇用形態は、正社員、派遣・契約社員、パート・アルバイトです。
総務の年収は、雇用形態によって異なりますので、もう少し詳しくご紹介していきます。
正社員で転職した場合の年収
総務の仕事は同じ正社員でも新卒以外に転職組がいます。
転職組の場合は、経験者と未経験者に分けられ、経験者の場合は即戦力として採用されることが多いため、年収待遇は前職を考慮してもらえますが、未経験者の場合は新卒と変わらないこともあります。
経験者が総務の仕事を転職した場合、平均年収は400万円くらいが相場になります。
パート・アルバイトの場合の年収
総務の仕事は、総務事務としてパートやアルバイト、派遣・契約社員を雇用している会社があります。その場合は、時給制を採用しているところがほとんどで平均時給は1,000~1,200円前後が相場になります。
もちろんですが、勤めるエリアや会社によって時給は変わります。
総務の年収・給料の構成要素
賞与(ボーナス)
総務の仕事は、他の仕事同様、賞与が支給されます。会社によっては年1回だったり、年2回だったりします。
日本の大手企業の場合は年2回支給されるところがほとんどですが、賞与が支給されるのは正社員のみになります。
昇給
総務の仕事は、年1回の昇給があります。昇給に関してはほとんどの会社が年1回ですが、年2回のところもあります。
残業手当
総務の仕事は基本的に残業はありません。ただ、残業をするときちんと残業代を支払ってもらえますので、残業代は基本給にプラスして増える形になります。
そのため、残業が多いと給料が高くなりますし、残業が少なくもしくはほとんどないと給料は基本給から増えることがありません。残業があるないによっても総務の年収は大きく変わってきます。
手当
総務は正社員で採用されると社会保険関連完備、交通費支給、社員旅行や社員交流会、資格取得支援などがあります。
社員旅行や社員交流会は、ここ数年減少傾向にあるので会社によっては別の催し物の可能性もあります。
総務の年収の決まり方
総務の年収は、営業と違いインセンティブがあるわけではありませんし、ノルマがあるわけではないので総務の仕事を評価する指標が明確にありません。
そのため、総務の年収は数少ない方法で決まっています。
職責があるかどうか
総務の年収は、まず役職に就ついているかいないかで基本給が異なってきます。
例えば、課長と部長では基本給が異なりますし、平社員から係長や課長に昇進すると基本給は大きく上がります。総務の年収の差は、役職に就ついているかどうかでまず変わってきます。
査定評価
総務の年収で差がつくのは査定評価です。どんな仕事をしてきたか、どんなプロジェクトに関わってきたか、もしくはどんなプロジェクトを立ち上げて会社に貢献してきたかなどが評価され、昇給などに反映されます。
総務は、営業のようにノルマがあるわけではありませんので、総務の仕事の出来を図る指標がありません。そのため、どういうことをやってきたか証明できるプロジェクトや成果は年収査定に反映する大切な証明になります。
残業の有無
残業の有無でも総務の年収は変わってきます。総務は基本的にピーク時期を除くと定時で仕事が終わるため、残業はありません。
また、営業のようにノルマがないため、時間に追われて仕事することもあまりありません。そのため、総務の給料はほとんどが基本給と手当てだけになります。
そんな中、期末時期や会計年度初めなどの繁忙期に残業が生じると残業代を支給してもらえるため、残業があるかないかで総務の年収は差が出てきます。
総務の年収が高い人の条件・スキル・特徴は?
総務の仕事は、営業のようにインセンティブや臨時収入の設定がありません。
会社の業績が好調だと賞与に反映はされますが、個々の仕事にノルマがあるわけではないため、年収の差があまりありません。
ただ、年収が異なるのは幾つかの項目があります。ここでは年収が高い人とそうでない人の差を紹介します。
スキルが高い
総務に必要なスキルは特にありません。パソコンのスキルやビジネスマナー検定などの資格を取得してスキルアップすることで、少しずつ年収査定に反映してもらえる会社もあります。
また、社会保険労務士の資格を取得した場合は、年収アップだけでなく転職や将来的に独立に役立てることもできます。
高い役職に就いている
総務の仕事は、役職に応じてベースとなる年収が異なってきます。
総務で年収を上げるために一番良い方法は役職につくことです。係長、課長、次長や部長などの役職に上がっていくと年収も増えていきます。
首都圏で働いている
総務の仕事で給料差は勤めるエリアによっても異なります。
例えば、東京都内勤務の場合、平均月収は22万〜25万円ですが、地方勤務の場合は、18万〜23万円が相場になります。
総務で活躍できる人・年収が上がる人の特徴
総務の仕事をしていて年収が高い人や年収が上がる人、昇進していく人にはいくつかの特徴があります。ここではいくつかの特徴を紹介していきます。
総務の仕事で年収を上げたいと考えている人はぜひ参考にして下さい。
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力が高い人は、総務で活躍していますし、年収が上がる傾向にあります。
コミュニケーション能力が高い人はイコール上司に媚びを売るのが上手い人というわけではなく、常に周りとしっかりとコミュニケーションしているため、周りと信頼関係をしっかり築いていることを指します。
何かあればこの人に聞こうと頼られる存在にまでなれば年収が上がったり、昇進したりと次のステップに進んでいきます。
上昇志向が強い
上昇志向の強い人は、総務の仕事で昇進する傾向にあります。
上昇志向の強い人は、上にステップアップしていきたいと常に考えていて、上にステップアップするにはどうしたらいいのかをしっかりと考えて筋道を立てていきます。
仕事に対して真面目に取り組む
仕事に対して真面目に取り組む人も年収が上がる傾向にあります。
仕事に対して真面目に取り組む人は、周りに信頼してもらいやすいのと頼ってもらいやすいため、年収査定はプラスです。
常に何かを変えようと考えている
常に何かを変えようと考えている人も比較的昇進したり、年収が上がったりする傾向にあります。
何かを変えようと考えている人は、みんなが惰性でやっている作業や仕事に対しても何か改善できるのではないか、みんながもっと働きやすい環境にできるのではないかと考えているため、環境改善や労働改善に貢献していきます。
人の役に立つことが好き
総務は、基本的に会社の縁の下の力持ちです。縁の下の力持ちなので表舞台にはあまり顔を出しません。しかし、人の役に立つことが好きな人は、陰から色々とサポートをし、表舞台のメンバーが働きやすいようにお膳立てします。
総務で人の役に立つことが好きな人は、積極的に周りが喜ぶことや感謝することをこなしていくため、周りからの信頼度が厚く、年収査定にプラスの効果を最終的にもたらすため、年収が上がる傾向にあります。
総務の年収でよくある質問
総務の年収は、ほとんど基本給と手当てだけで構成されていることがわかっていただいたかと思います。総務で高い年収をもらっている人のほとんどは役職に就いているもしくは残業をしているからです。
ただ、総務の年収事情に関してはまだ疑問に思うところがいくつかあります。ここではよくある質問として総務の年収への質問をまとめてみました。
他の部署と比べて年収は安いですか?
総務の年収は他の部署と比べて安いです。ただ、これは会社にもよりますし、役職の有る無しによっても異なってきます。
しかし、営業部やマーケティング部のように実績を評価されるノルマや数字が総務にはないですし、全体的な会社の管理のため、会社のフロントラインに立って積極的に行動するわけでもありません。間接部署と呼ばれる総務部は比較的他の部署より年収が低い傾向にあります。
残業がないと年収は低いですか?
残業があるないでは総務の年収は大きく異なります。
先ほどから何回か紹介しているように総務の年収は、ノルマ達成した際のインセンティブなどがないため、基本的には基本給と手当てのみになります。総務の年収を上げるためには臨時収入として残業代が一番早く年収を増やす方法ですので、残業があるとないとでは年収が異なります。
賞与や昇給は毎年ありますか?
賞与や昇給は会社によりますがほぼ毎年あります。とはいえ、賞与も昇給も会社の業績に応じて支給されるため、会社の業績が悪化することで賞与や昇給が見送られるケースもあります。
大手企業の場合は、ほとんど賞与や昇給をカットされるケースはまれですが、中小企業の場合は業績が悪くなると賞与や昇給がカットされるケースもあるようです。
総務の仕事経験は何に活かせますか?
総務の仕事経験は、意外と色な部署に活かすことができます。サポートの役割が多いので営業事務や経理事務はもちろんですが、営業やマーケティングにもチャレンジすることは可能です。
総務の仕事経験を活かして別のフィールドに行くなら、まずは社内公募で転籍することをおすすめします。もしくは、社会保険労務士の資格や行政書士の資格を取得しているなら独立開業も可能です。
総務の仕事で年収査定を上げるポイントは何ですか?
総務の仕事で年収査定を上げるポイントは、社内のプロジェクトをリードするか役職に昇進するか、会社に貢献するような環境改善をするかです。
例えば、社内で労働環境を改善しようとする動きがある中でプロジェクトが立ち上がった際に、メンバーに入るだけでなくリーダーとして積極的にプロジェクトをリードすると年収査定評価のプラスになります。
他にも会社の業務効率を改善するような画期的なアイデアなどを提案し、会社に貢献することで年収査定評価のプラスになります。
総務の仕事で年収をあげる方法はありますか?
年収を上げるためには、ある程度経験を積んでスキルを磨いて資格を取得したら転職することも方法の一つです。
現在の職場で昇進が見込めない場合や条件のいいところへ行きたい場合は、現在の職場で頑張ることも大事ですが、転職する選択肢もあります。
総務の仕事内容
総務の仕事とは、会社を陰から支えることです。簡単な言葉で言い換えるとなんでも屋さんになります。
雑務のイメージがある総務ですが、意外と必要不可欠な役割を担っていますし、総務がいなくなると会社全体が困ることになります。また、総務がいることで営業やマーケティングなど他の部署が困らずに仕事ができています。
総務の具体的な仕事は、社内のイベント企画や運営、資料作成や株主総会の準備・対応、各部署の備品管理やオフィスの備品管理、安全チェックなど多岐に渡ります。
定時で帰るイメージがある総務の仕事は、楽な仕事ばかりのイメージを持った人にとっては、総務の仕事を聞けば聞くほどその業務の多さに驚く人も少なくありません。
まとめ
今回は総務の年収事情についてまとめてみました。
総務の年収は意外とシンプルですし、間接部署と呼ばれる陰ながら会社を支えるサポート部隊のため、営業部のような表舞台に立った目に見える活動やノルマがないため、他の部署と比べると若干年収は低い傾向にあります。
しかし、総務の仕事がなくなることはありませんし、総務の仕事がなければ会社の運営がスムーズにはいきませんので大切な部署ですし、やりがいのある仕事です。
総務の仕事や年収に興味を持った人は、年収だけで決めず、もう少し自分で調べてみてもいいかと思います。
最終更新日:2019年7月4日