整体師の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・年収をアップさせるコツ
自分の身一つでお客様を癒すことが出来る整体師、その年収はいくらぐらいなのでしょうか。
この記事では、今や身近な職業の一つである整体師の「年収相場」や「年収の決まり方」、「年収をアップさせるための方法」などをご紹介します。
整体師の年収の相場はどのくらい?
整体師という職業は、実は年収の個人差が大変大きい職業である為、年収相場が何百万円くらいというのは一概には言えません。
一般の整体院の場合の平均年収が200万円~300万円なのに対し、固定給にプラスして歩合制等を取り入れているリラクゼーションサロン系ともなると平均年収300万円~650万円と、かなりの幅があります。
とは言え、整体師のお仕事は、やればやっただけ自分に返ってくるお仕事でもあります。
お客様をこなした分だけインセンティブが付く事も少なくないですし、個人経営であっても初期費用を除くコストがほぼゼロの為、売り上げがそのまま収益になる事が多いからです。
まずは、整体師の未経験者と経験者ではどれほどの差が出るのか比較してみましょう。
整体師未経験の場合の年収相場
整体師として未経験となると、まずは長期的な研修から始まります。
研修と言っても初めの1~2ヶ月ほどは現場で一人で任せてもらう事はなかなかできず、ある程度技術を身につけるまではお客様を任せてもらえません。
拙い技術でお客様からお金を頂くわけにはいかない為、当然と言えば当然ですね。
研修期間が終わっても暫くは、先輩による監視を続ける企業は少なくありません。
技術だけでなくコミュニケーション能力も必要なこの業界では、実際に経験を積みながら話術や知識を積んでいくしかない為、そのスキルが合格ラインまで到達しているかどうかは、日々の業務を先輩が確認する他ないのです。
一度巣立って個室などで一人で仕事を任せてしまうと、もう先輩の目の行き届かないところでの業務となってしまうので、スキルの確認が不可となってしまいます。
その為、一定の合格ラインに到達するまでは、一人で仕事を任せたとしても先輩が横に付いていつでもフォローできるようにする企業は少なくないのですが、そうなると一人のお客様に対しスタッフが二人という非常に効率の悪い状況になってしまう為、その分お店に対しての利益が少なくなってしまいます。
その分、新人の年収を減らすのは当然の処置と言えるでしょう。
新人の内はインセンティブがつかない事も多く、基本給も少なめに設定されている事も少なくありません。
年収にしておおよそ200万円程と決して高くはないのも、上記に挙げたことが理由です。
整体師経験者の場合の年収相場
経験者ともなれば、早い段階で一人で仕事を任せてもらえるようになる為、その分昇給も早いです。
また、本来数年かけて得られる昇給の分も、他の企業で数年経験があるとなると面接の段階で考慮して、あらかじめ年収を上げた状態で雇用契約を結ぶことも少なくありません。
平均年収にして300万円程でしょうか。
一般的には未経験者と月に数万円の差をつけて雇用するケースが多いのですが、企業によっては他企業で得た技術は受け入れず、その企業独自の手技しか使用許可を出していないところもあります。
そうなると経験者と言えども新人と同じような扱いとなる為、その場合は新人との年収の差はあまり生まれません。
整体師の年収の決まり方
では、整体師の年収は、どのような項目によって決められているのでしょうか。
いくつか挙げてみます。
整体師としての経験年数
前企業での経験年数によって、数万円単位で月収に影響が出る事があります。
3年以上の経験があると、考慮してもらえる場合が多いです。
整体専門学校の学歴
整体関係の専門学校を卒業している場合、その学校が著名な学校であればあるほど年収に影響が出る場合があります。
しかし、学歴といえど通信教育が該当する事はなく、また、数ヶ月で修了してしまうような短期の学歴も、昇給の判断基準からは除外されます。
営業売り上げ
月々の顧客対応数が多い人は、上記にも述べた通り別途インセンティブが付くことがあります。
営業職のランキングによる年収反映に近いです。
同じ企業内で働いていても人それぞれ顧客対応数にかなりの差が出ことが多い為、こういった仕組みを取り込まないと不平等が生まれてしまいます。
その不平等解消のために、このような仕組みを取り入れてバランスをとる企業も多いのです。
整体師の年収を上げるためにやりたいこと
整体師が年収を上げる為にはいくつかの方法があります。
ここからは、その方法をいくつかご紹介していきましょう。
今の勤務先でできること
年収アップの交渉をしてみる
ある程度の年数勤務し、尚且つそれなりの売り上げを出しているのであれば、昇給の交渉をしてみるのも良いでしょう。
しかし、交渉は何かの気軽な会話の中でするのがベターです。
真面目に堅苦しく昇給の交渉を持ちかけるのでは、交渉が決裂した時のリスクが高すぎます。
交渉はなるべく自然な流れでさらっと試みるのが良いでしょう。
スキルアップを図る
スキルアップを図って月々の売り上げを上げるのは最も年収アップに直結します。
というのも、整体業界では多くがインセンティブシステムを取り入れている為、スキルアップをしてより多くのお客様を獲得し、売上に反映させることが年収アップへの近道なのです。
思い切って転職をする
同じ整体師の業界で転職する事は珍しくありません。
整体師の世界では将来的に独立開業するケースがかなり多く、その為の経験を積む目的でいくつかの企業を渡り歩く人が少なくないからです。
かといって転職するのであれば、年収は上げたいところです。ここでは、転職にあたって年収を上げる為のポイントをいくつかご紹介します。
転職先の選び方1:経験年数を考慮してくれる企業を選ぶ
整体経験を初任給から反映してくれる企業を選ぶことが、転職する上での最低条件でしょう。
転職して年収が下がるなど、通常で考えれば受け入れられません。
転職するからには、はじめから年収アップを期待できる企業を選ぶのがベターです。
となると最も簡単なのが、求人の段階で経験年数を年収に反映してくれる文言を記載している企業です。
ここは必ずチェックしておきましょう。
転職先の選び方2:インセンティブシステムが取り入れられている企業を選ぶ
前職でインセンティブシステムがなかったのであれば、次に働く企業ではインセンティブシステムを取り入れているところを選ぶ事をおすすめします。
長く働けば働くほど自然とスキルや顧客がついてくる為、それが年収に反映されないと、年数が経つにつれ不満は溜まっていきます。
そうならない為にもインセンティブシステムは大切な雇用条件の一つであり、長く働いていくことを見越した上で外せない条件と言えるでしょう。
他業種へ挑戦してみる
転職は転職でも、整体業界から離れて別の職種に挑戦してみるのも一つの道です。
整体師のお仕事はお客様と1対1での接客業である為、その接客スキルは基本的にどの接客業でも活かすことができるからです。
整体師のお仕事では、傾聴のカウンセリングスキル、アドバイスをする為のプレゼンスキル、医学に関する知識も身につく為、おすすめの他職種となると、営業職、カウンセラー、コールセンター、スポーツトレーナーなどの職種ではないでしょうか。
特に、営業職とカウンセラーに関しては、そのスキルさえしっかりと活かせるのなら、ほぼ確実に年収アップを見込める職業と言えます。
営業職でいえば、カウンセリングスキルとプレゼンスキルは必ず活かせます。
整体師をしていた時点で常連客を獲得できるほどのスキルがあれば、営業職でも同じように売上を上げる事は可能でしょう。
そして、営業職もインセンティブシステムが導入されている企業が多い為、整体師で培ったそのスキルをしっかりと活かすことができれば、年収アップは充分に期待できます。
コールセンター勤務ですと、いきなりの年収アップはあまり期待できませんが、整体師としてのカウンセリングスキルとプレゼンスキルがしっかりと身についている方であれば、コールセンター業界でも順調な成績を上げる事は容易に可能です。
また、それだけのスキルがあれば早い段階でリーダーやスーパーバイザーといった管理職に昇格する事もあり得るので、そうなれば企業によっては整体師の頃より年収を上げることも不可能ではありません。
スポーツトレーナーとして転職した場合の話をすると、選ぶ企業によっては年収アップは充分望めます。
整体師の知識やトークスキルはそのままスポーツトレーナーとしても活かせる部分が多い上に、メタボリックが社会問題とされている現代では、スポーツジムやスポーツ選手の専属トレーナーといった業種は非常に需要が増えています。
某ダイエット企業もCMに力を入れていて、昨今ではダイエットにおいて専属のトレーナーがつくことは珍しくない時代になりました。
その為、年収としても高額になる事が多く、スポーツトレーナーへの転職というのもも考えられる道の一つです。
カウンセラー業務への展開
上の「他職種へ挑戦してみる」の項目でも少し触れましたが、カウンセラーへの転換というのも、あらゆる可能性の一つとしておすすめです。
整体師を続けていると「悩みを聞いてほしい」といった要望が増えることも珍しくありません。
整体をする環境が個室での1対1の施術となることが多い為、リラックスをしてくると自然と抱えている悩みを話したくなるお客様が多くいらっしゃるのです。
整体よりもカウンセリング需要が高まっていくことから、整体師→カウンセラーへとシフトする方は少なくありません。
そして、カウンセラーへ転身できるほどのトークスキルがある方であれば、講演会に呼ばれることも多くなり、そうなれば年収は飛躍的にアップします。
そもそもカウンセラーの時間単価の相場は、整体師の相場の倍となっている為、カウンセラーとして成功するだけでも年収は大幅に上がります。
整体師として独立開業する
整体師の業界では多くの整体師が正社員雇用から独立開業へとシフトすることが多いです。
起業支援といった仕組みを取り入れている企業もあるほどで、それほど整体師の独立開業は一般的となっています。
そして、しっかりと経験とスキルを身につけた人が起業するのであれば、基本的に年収は跳ね上がります。
ある程度常連客がついている人が開業するとなると、その顧客は問題なく通える範囲での出店であればついてきてくれるからです。
スタート時点である程度の顧客がいると、その人達が口コミで広めてくれることもあり、軌道に乗るのは早くなります。
これまで売り上げの半分以上を企業に収めていた立場から、売り上げがそのままお財布に入る立場へと変わる為、年収は飛躍的に上がることが多いです。
現在、整体店といえばコンビニほどポピュラーで利用しやすいものとなっているので、しっかりとした立地条件や広告対策さえできていれば、顧客定着もさほど難しくはないでしょう。
整体業界で収入を上げるのであれば、独立開業が最もおすすめの道と言えます。
開業資金に関しても、独立開業の中では最も低資金で実現できる職種の一つでもある為、経理や営業といった分野で問題がなければ、将来的には独立開業をする事をおすすめします。
私はこれで年収が上がりました。年収アップの体験談
実際に整体師をしている人達の体験談として、「こんな事で年収が飛躍的に上がりました!」といった例をいくつかご紹介します。
整体師を目指している方は是非参考にしてみてください。
講演会で演説した
独立開業してお店が軌道に乗れば、自然とその噂を聞きつけて講演会の依頼が舞い込んでくることがあります。
講演会は単価が高いことが多く、一般的には2~3時間の講演で5万円~10万円といった講演料が期待できます。
大規模な講演であれば参加者から入場料を徴収する事も可能となりますし、そのような規模で人を呼べるとなれば、一度の講演料は夢のような金額になります。
実際、いくつかの講演の依頼を受け、総じて年収がアップした、という話は珍しくないのです。
書籍の出版
講演会に呼ばれるほどとなると、整体師になるに至った経緯やその考察などを書籍にしないかといったお誘いが来ることがあります。
本屋等で整体関連の本を多く見かけることもあるのではないでしょうか。
本が売れれば印税が入ります。
そこまでいけばもう生涯働かなくてもよくなるほどの収入が、短期間で得られるようになることもあります。
整体師は「先生」と呼ばれる職業でもある為、それだけの信頼性を集めればもう広告も必要なくなり、印税や講演料だけでも食べていけるようになります。
まさに整体師の仕事は夢と可能性の詰まった職業と言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
整体師のお仕事は、自分の身一つで様々な可能性を広げることができるため、年収を上げる方法も他の業種に比べて非常に多岐に渡っているといえるでしょう。
その点を考えると、整体師は夢のある職業と言えます。
接客が得意な人であれば、どなたでも整体師として成功できる可能性は秘めています。
この記事を読んでみて興味も持っていただけた方は、是非これを機会に挑戦してみてください。
最終更新日:2019年6月25日