騎手の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞金・各種手当・最高年収
皆さんが普段テレビや新聞で見ている競馬の騎手。
収入については、大きなレースで優勝することで獲得できる賞金金額が異なってくる業種で、騎手は年間の収入を上げるために様々なレースに出場し優勝を狙って競い合います。
時には、国内レースだけでなく海外レースにも出場するトップ騎手もいるほどです。
そんな競馬の騎手ですが、実際にどれくらいのレベルの騎手がどれくらいの年収を貰っているのか気になりませんか?
ここではそんな疑問にお答えするために、競馬の騎手の年収等について解説していきたいと思います。
騎手の平均年収は3766万円が相場
2019年の中央競馬の騎手の平均年収額は3766万円となっています。
これは中央競馬に登録し、在籍している騎手の年収を平均値で算出した数字となっています。
因みに2019年に中央競馬に在籍していた騎手の人数は141人となっており、その人数の平均年収となっています。
最高年収の騎手は2億565万円となっており、最低年収の騎手は37万円と、最高と最低では大きく差が出るということが表れています。
ちなみに前々年度3年間の騎手の年収推移は以下の通りとなっております。
- 2018年 平均年収:3948万円 最低4万円 最高2億6659万円 在籍人数136人
- 2017年 平均年収:3936万円 最低43万円 最高2億4248万円 在籍人数137人
- 2016年 平均年収:4019万円 最低24万円 最高2億3627万円 在籍人数133人
直近4年間を見ても競馬の騎手の平均年収は3500万円~4000万円となっており、公営競技の中でも多くの収入を貰っていると言えます。
ちなみに参考ですが、競艇選手は平均年収約1600万円で競輪選手は平均年収約1022万円となっています。
騎手の初任給はどのくらい?
競馬の騎手の給与については勝利したレースの成績等で変動しますが、競馬学校を卒業した新人騎手でも、年間のレースで数勝すれば年収は1000万円を超えてきます。
更に参加したレースによって基本手当が支給されたりするので、初年度から多くのレースに参加している新人騎手は、より良い年収を得ることができます。
ただ、一般的なサラリーマンを優に上回る水準の初任給になっておりますが、競馬の騎手の生涯現役期間は20年にも満たない騎手が多いため、初任給を含め最初から多くの年収を稼いでおく必要があります。
騎手の年収・給料の構成要素
騎手の年収については、大部分を占める獲得賞金額や、騎手奨励手当、騎乗手当などに分類されています。
基本的に騎手については個人事業主という扱いなので、中央競馬を運営しているJRAから一定の収入が発生することはありません。
レースに参加して年収を稼ぐ以外にも様々な収入源があり、イベントに出席したりCMに参加したり、広告や出版に出演したりと様々な収入源が存在しています。
基本給・能力給などはどうなっているの?
一定の基本給で例えると、レースに参加するだけで支給される騎手奨励手当というものがあります。
騎手奨励手当については、既定のレースに出走するだけで1レースあたり16,000円が支給されます。
レースの勝敗に関わらず支給されるため、年間の出走レースを増やせば収入を増やすことのできる基本給に似ている性質です。
賞金はどれくらい?
騎手がレースに参加した際に獲得した賞金については、騎手を含めて馬主、調教師などについても配分が存在します。
騎手の獲得賞金の分配率は5%とされています。
年末に実施される有馬記念は年内でも大きなレースとして有名ですが、有馬記念の優勝賞金は2億円となっているため、有馬記念で優勝した騎手は5%の1000万円を獲得することができます。
中央競馬ではレースごとにグレードが決まっており、上からGⅠ、GⅡ、GⅢ、となっています。
上位グレードのレースについては獲得賞金額も大きいですが、出場している騎手のレベルもトップレベルになっているため、勝利するのにも経験と手腕が必要となります。
各種手当はどういったものがある?
騎手の手当てとして主になるのは騎乗手当というものがあります。
騎乗手当とは騎手が出場したレースに対して支給される手当で、重賞になると1レース約43,000円、その他レースで約26,000円となっています。
重賞レースの中でも、最高峰であるGⅠレースになると、手当も63,000円と上がるため、上位レースに参加する数が多ければ多いほど騎乗手当は多くなります。
騎手は、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?
国内での最多勝利数を誇っている騎手になると、年収では2億円を超えることも可能です。
そのためには単純に出場するレースの数を増やしたり、出場したレースで優勝するなどの一定の成績を残す必要があります。
一定の成績を残さなければ騎乗の依頼がかからなくなり、結果的に参加するレースが減ってしまい、年収が減少するといった形になってしまうため、継続してレースに勝利する必要があります。
以下は中央競馬騎手の年収トップ5です。
- 1位 年収:2億565万円 レース勝利数:164勝 獲得賞金:35億4724万円
- 2位 年収:1億9327万円 レース勝利数:152勝 獲得賞金:33億5262万円
- 3位 年収:1億5656万円 レース勝利数:107勝 獲得賞金:25億 854万円
- 4位 年収:1億5001万円 レース勝利数:104勝 獲得賞金:23億5041万円
- 5位 年収:1億4516万円 レース勝利数:111勝 獲得賞金:23億2391万円
以上の通り、出場したレースでの勝利数と年収はある程度比例しているため、最高年収を目指すためには出場したレースで勝ち続けるというのが大切となっていきます。
これから騎手になる人へのアドバイス
中央競馬の騎手になるには、JRAが運営する競馬学校に入学して3年間の実績を積む必要があります。
競馬学校の入学数は毎年15名程度で、応募は200人以上いるので単純倍率で10倍以上と競争率の激しい人気の学校です。
狭き門を潜り抜けて競馬学校に入学した後には、卒業時に騎手免許試験という騎手になるための試験があり、その試験に合格することで晴れて競馬の騎手になることができます。
試験自体には乗馬経験等は求められていないため、誰でも試験を受けることができ、実際に乗馬未経験で入学して国内でもトップ騎手になっている方は沢山います。
そして騎手になるために気をつけておかなければならないことが体重の制限です。
身長については制限はありませんが、騎手は年齢に応じて体重の制限があります。
大まかな規定では体重が45キロ前後の者とされているので、45キロを超えてくる方は競馬の騎手になることができない可能性が高いです。
競馬の騎手になった後も、この体重制限という規則は存在するので、自分の体重管理をしっかりと行えるようにしておくと良いです。
さいごに
中央競馬の騎手になると、多くの年収を得ることができます。
年間での参加レースにて勝利すればするほど年収は上がっていきますし、継続してレースに参加できる方も手堅く年収1000万円を突破することができます。
そのためには自分の体重管理や、レースに勝ちたいという闘争心を常に持つ必要があります。
生涯を通じてそういった競争に勝ちたいという気持ちを持っている方にはおすすめの職種なので、挑戦する価値はあると思います。
最終更新日:2020年5月29日