フリーランス(個人事業主)の年収を徹底解説|業種別の年収や年収をアップさせるためにやるべきこと


フリーランスという働き方は、今とても注目されている形態です。

場所を問わず、ある程度自分が好きなように働けるので、会社という組織に縛られず自由に働いて稼いでいきたい人は憧れるでしょう。

そんなフリーランスですが、年収はどのくらいなのでしょうか。

また、どんなスキルがあると収入が増えるのでしょうか。

これからフリーランスになりたいという方、またフリーランスで働いているけれども、なかなか収入が上がらないという方はぜひ参考にしてみてください。

フリーランス(個人事業主)の平均年収は300万円が相場

フリーランスと言っても、ライターからエンジニアまで様々な業種があります。

ここでは、全てのフリーランスの方の年収を平均としてお伝えしたいと思います。

フリーランスの平均年収は、300万円~350万円です。

フリーランスはもちろんボーナスなどもないので、単純に月収を考えるとするとこれを12ヶ月に分けることになります。

ですので、1ヶ月に30万円稼げるかどうかということです。

もちろん、毎月コンスタントに30万円稼げるわけでもありませんし、この総支給額から通信費などを差し引かなければなりません。

また、一般的に日本の民間企業に勤めていると年功序列で年収がアップしていくことが一般的でしょう。

しかし、フリーランスは年齢が有利もしくは不利に働くことは特にありません。

デザイナー、プランナー、イラストレーターなどのクリエイター職ですと時代の最先端を求められますので、あまり高齢の人に仕事を頼みにくい、こんな安い単価では請け負ってもらえないだろうという考えから、お客さんからの発注が減ることもあります。

つまり、生涯を通しての収入は、スキルをアップし続けないと比例しないということです。

ライターやブロガーで何百万円も稼ぐ、時には1000万円ちかく稼いでいる人は、最初からフリーランスではなく、出版社とのコネクションがあったり社会人経験がある方が多いです。

フリーランスは憧れの職業かもしれませんが、結構シビアですね。

フリーランス(個人事業主)の年収・給料の構成要素

フリーランスの年収は、単価で決まることが大半です。

例えばライターの場合ですと、1文字あたりの単価、もしくは1記事あたりの単価で計算されます。

クラウドソーシングなどを介してお仕事をやってみると分かるかと思いますが、近年は文字単価の相場が値崩れしており、なんと文字単価0.1円ということもあります。

イラストレーターの場合は、イラストが単色なのかフルカラーなのかで自分で料金設定を決めている方が多いようです。

単価としては、フルカラーデジタルイラストで背景描き込みあり、リテイク2回くらいまでで、最低でも5万円ほどでしょう。

しかし、これも力量次第であり、駆け出しのイラストレーターはもっと低い単価で仕事を受けなければいけないという値崩れが起きているようです。

フリーランス(個人事業主)の業種別の平均年収の例を見る

では、フリーランスの業種別の平均年収を見てみましょう。

どんな業種ならどれくらい稼げるのか、またこれからどうやってスキルを身につけいけば単価が上がるのかを、これからお話させていただきます。

フリーランスのライターの場合の年収

ライターの場合、フリーランスで完全在宅のウェブライターですと、年収は100万を越えない人が多いです。

これには、在宅で子育てをしたいという主婦や、お小遣い稼ぎを副業として行っている方も含まれるからです。

例えば文字単価が1円で文字数1,500文字の記事を書くとします。

慣れてくればプロットなしで記事を書けるようになりますし、1,500文字を1時間で書ける人も沢山います。

しかし、駆け出しで文章を書いたことがあまりない人がライターとしてこのお仕事に取り組む場合、もしかすると時給800円以下になる可能性があります。

そうなると、週に5日40時間働いたとしても、年収は100万円を超えるかどうかのラインになってしまいます。

おすすめなのは、比較的単価が高い紙媒体の記事を委託契約を結んで書くことです。

フリーランスのイラストレーターの場合の年収

イラストレーターは憧れる方も多い花形の職業のように見えます。

しかし、クリエイティブ業界の平均年収が380万円程度な中で、イラストレーターだけを見ると280万円程度です。

業界の中でも比較的お給料が安い部類に入ると言えるでしょう。

もちろん、プロのイラストレーターでとても稼ぎが良い方もおられるかもしれません。

しかしイラストレーターは、一般的な会社員などのようにお給料が年功序列で上がっていくものではないので、年齢を更に重ねると下がっていく傾向にあります。

ポートフォリオなどを活用した営業が上手い方は次々とお仕事が来るようになりますし、クオリティの維持もできるでしょう。

フリーランスのエンジニアの場合の年収

フリーランスのエンジニアは、フリーランスの中でも群を抜いて高級取りです。

一般的にフリーのエンジニアの平均年収は、700万円~800万円程度です。

一般の民間企業でこれだけ稼ごうと思うと、相当大変です。

20代でも600万円後半~700万円代程稼げます。

最低年収でも400万円を下回ることは少ないので、一般的なサラリーマンに比べるとかなりのお給料を稼ぐことができる職種です。

1000万円を超える人もかなりいますし、特に40代以降で顕著です。

フリーランス(個人事業主)は、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?

フリーランスと言っても、職種により年収は様々です。

フリーランスだと交通費などはかかりませんが、大半の人が在宅や個人で経営している事務所で働いているので備品などの消耗品は減っていきます。

メインで使うものはパソコンやペンタブレット、カメラ、文房具などですが、それらが壊れた時のための資金も必要です。

減価償却できますし、備品は必要経費で落とせるので、確定申告の時のために領収書はきちんと取っておくべきでしょう。

フリーランスは今日本でも注目されている働き方で、主婦の方から専業でお仕事をしている人もいますので、年収は100万円代であることもあれば、数百万円稼ぐことも可能です。

ライター、イラストレーター、エンジニアのそれぞれでも、プロと名乗る人は1000万円~2000万円ほど稼いでいます。

横のコネクションが広い人、営業が得意な人が1000万円以上稼げるようですので、集客力が試されます。

フリーランス(個人事業主)はどういった業種だと年収が高くなるか?

では、フリーランスではどのような業種だと年収が高くなるのでしょうか。

先に述べたところと重複する部分もありますが、どんな業種だと高収入が目指せるのかについてご紹介したいと思います。

エンジニアの場合の年収

エンジニア職は、技術を買ってもらうという理由で、かなり高い年収が見込めます。

エンジニアになるのにはそれなりの知識が必要ですので、大学、大学院、専門学校などで何年も学んでいる人が多いです。

しかし、文系出身だったり独学で始めたという人もいますので、本気でエンジニアになりたければ、自分でテキストを買ってスタートしてみるのも一つの手段でしょう。

とは言え独学だと行き詰まってしまうことも多いので、できればスクールなどに通うことをおすすめします。

それだけ学んだのですから、IT系の知識は当然素人より豊富に持っています。

営業の上手いエンジニアは、年収1000万円以上稼ぐことも可能です。

士業系の場合の年収

国家資格を持つ士業の中で、個人事業主として働いている人が多いのは法律系士業の人々です。

弁護士、税理士、司法書士、行政書士などが挙げられます。

中でも弁護士は、ロースクールまで出て司法試験を受けることが一般的です。

かなり難関ですが、実務経験も豊富な弁護士は高収入を得られる仕事として認知されているでしょう。

雇われ弁護士(通称イソ弁)でなく個人で独立している場合、弁護士は1000万円以上稼ぐことができます。

また、業種的に横の繋がりが多いのが士業ですので、仕事も紹介してもらいやすいです。

ビジネス系の場合の年収

プランナーやマーケティングを得意とするビジネス系の仕事では、800万円以上稼ぐことができます。

最初からビジネス系の仕事を個人で行うというよりは、民間企業で経験を積んでから独立する人が多いようです。

大手企業でのマーケティング経験、営業戦略を担当したことがある人は、信頼も厚いでしょう。

市場分析が得意な人、社会人経験がある人は歓迎されやすく、年収もかなり高く設定されます。

コンサル系の場合の年収

経営コンサルタントの年収は、1000万円を超えることもあります。

多くのフリーコンサルタントは、まず外資系コンサルタントやシンクタンクに勤めてからフリーになるようです。

外資系企業では実力主義で、30代にして1000万円を稼ぐこともありますが、とてもストレスフルな仕事のようです。

自由にフリーランスとして働きたいと感じた人は個人でコンサルを始めますが、「〜の会社でコンサルをしていました」という経歴を見込んでお仕事が来るので、比較的高収入を得られます。

実務経験がないと経営コンサルタントになることは難しいので、フリーになる前に企業で経験を積んでみるのをおすすめします。

フリーランス(個人事業主)の年収が高い人の条件・スキル・特徴は?

では、フリーランスで年収が高い人の条件、スキル、特徴はどのようなものなのでしょうか。

フリーランスとして活躍したい人は、どんな点に注意すれば高い年収を得られるのかについてご紹介致します。

1.営業力がある人は仕事を得られやすい

フリーランスは自分で仕事を貰ってくるか、依頼されるのを待つしかありません。

しかし、全く無名の時からただ単に仕事を待っているだけでは、お給料は増えるどころか赤字になってしまいます。

そこで、年収の高いフリーランスは自分を売り込むことを積極的に行っているのです。

書いた文章、イラスト、過去の実績などをデータとして残しておき、「私はこんなスキルがあります」とアピールする営業力がある人は仕事を得やすく、結果的に年収も高くなります。

ただ単に単価が安い仕事を請け負うのではなく、市場価格に見合った仕事を適正に行い、信頼を得ていくことが大切です。

2.常にスキルアップをしている人は年収も高くなる

新しい知識を日々身につけようと努力している人は、時代においていかれることはないでしょう。

特にエンジニア職の場合、一つのプログラミング言語ができるよりも、複数の言語ができる方が仕事の量も増えます。

古い知識だけを持っているよりも、新しい知識を得ていくことが大切です。

複数の言語ができる人は、それだけ仕事の幅も増えます。

文系からでもエンジニアになることは可能ですので、今すぐエンジニアになりたい人は、オンラインスクールなどを受講して見るのも一つの手段だと思います。

3.レスポンスが早い人は年収も上がる

個人でフリーランスとして働くと、様々なお客さんを抱えることになります。

どのお客さんに対しても公平にレスポンスをまめに返すことで、「この人は信頼できるな」と感じてもらえますし、次の仕事の依頼もくるでしょう。

民間企業で働いたことのある人はレスポンスを早く返すように指導された経験があるかと思いますが、ただ単に早く返すのではなく、分からない点はきっちりと「後で調べてからご連絡いたします」と連絡をしましょう。

あまり対面することがないのがフリーランスですので、画面越しの相手を気遣える人はフリーランスに向いています。

4.コネクションが多い人は年収も上がる!

仕事関係で、横の繋がりが多い人は、それだけ仕事の受注も多くなります。

お客さんから、「この人が困っているんだけど、助けてもらえない?」「異業種交流会に来てみない?」と誘われたら、ぜひ行ってみるべきです。

また、自分からそういった交流会に参加して、コネクションを増やしておくのも重要です。

一人で仕事をしているだけだと、なかなか仲間が増えません。

コネクションを増やして仕事をもらえるようにしておくのがおすすめです。

フリーランス(個人事業主)として年収をアップさせたい人がやってほしいこと

フリーランスとして年収をアップさせるには、どんなことをやれば良いのでしょうか?

なかなか年収が上がらないと悩んでいる人は、まずこれからご紹介することに着目してみてください。

毎日のタスク管理は朝にやる!

フリーのライターやイラストレーターに多いですが、夜型生活をしている人は明日からでも朝型生活にしてみてください。

夜は静かでパフォーマンスが上がるかもしれませんが、人間の体は日中活動するようになっています。

まず、朝起きて用事を済ませたら、今日は何を絶対にやるのかタスクを書き出します。

優先順位はきちんとつけましょう。

誰にも監視されていない分、セルフマネジメントできなければダラダラとしてしまうからです。

同業の人と情報交換をする

特に在宅で仕事をしている人は、見張られている感がないので孤独に陥りがちです。

今は、Zoomなどを使って在宅でも同じ仕事の人と連絡を取ることもできますし、TwitterやLineなども活用できます。

どこにどんな仕事があるのか、どうすれば仕事が上手くいったのかなど、先輩に訊いてみる感覚で同業者で情報交換をするのも刺激になると思います。

メール返信の時間を決める

仕事が進まない人にありがちですが、延々とメールの返信ばかりやっていると、本来のタスクが終わりません。

例えば、朝イチにメールの返信をしたら16時までチェックしないというようなルールを自分で決めておくべきです。

こまめにチェックしてすぐにレスポンスを返すのも良いですが、すぐにレスポンスが欲しい場合はチャットツールなどを用いて、お互い連絡できるような体制にしておくと便利です。

決まった時間にメールチェックをすることで、充分な仕事時間が確保できます。

休みの日は必ず儲けて健康管理に気をつける

フリーランスだと「働くほど儲かる!」と思って、延々と働いている人がいます。

確かに稼働時間が長ければ、それだけタスクをこなせるかもしれません。

しかし、人間は常にフル稼働できるロボットではないので、オンオフの切り替えをきちんと決めることでメリハリが生まれます。

仕事の日も土日以外の平日というように決めておけば、その5日は集中できます。

体が資本ということを忘れずに、健康管理をしましょう。

これからフリーランス(個人事業主)になる人へのアドバイス

これからフリーランスになりたい人は、まずはクラウドソーシングで始めてみて、自分にはどんなことができるのか、足りないスキルは何かをチェックしてみても良いと思います。

ただ、初心者だからと言って、自分をあまり安売りしない方が良いです。

自分ができることは何か、これから学ぶべきことは何かをはっきりさせましょう。

売り込みができるように、ポートフォリオなどを用意しておくのも良いです。

さいごに

フリーランスは自由に働ける分、監視する人がいないのでだらけてしまうのではないかと思う人もおられますが、最初は小刻みに仕事をして、達成できたら自分にご褒美を与えてみましょう。

そうすると、「自分でもできるんだな」と自信がつきます。

年収アップも自分の匙加減なので、努力した分だけ結果がついてくるフリーランスに、是非チャレンジしてみませんか。

最終更新日:2020年7月1日

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