営業事務の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・年収が高い人の特徴や年収アップのコツ
営業事務として働く際、まずは年収相場や待遇が気になるかと思います。
この記事では、営業事務の年収事情について、営業事務として働いていた筆者が徹底解説します。
どのようなことを勉強し心掛けたら、楽しく働けて年収も上がるのかに関してもご紹介しますので、営業事務を目指す時だけでなく、働き始めてから数年後にも是非読んでいただきたいです。
営業事務の平均年収は350万円が相場
営業事務の平均年収は、350万円前後です。
まず毎月の収入として、基本給と様々な手当の合計が25万円程です。
25万円で12ヶ月働くと、300万円になります。
そこへ更にボーナスなどを含め、大体年収は350万円前後となります。
それでは、以下の項目より詳しい内訳を見ていきたいと思います。
営業事務の年収の構成要素
営業事務の年収は、「基本給」「残業代」「各種手当」「ボーナス」の構成になっている場合が多くあります。
基本給はどれくらい?昇給はあるの?
まず、「基本給」についてです。
基本給は、1ヶ月に貰える給与の主たる金額です。
大学卒業後すぐの基本給はほとんどが19万円台からスタートします。
昇給は年に一度あります。
初年度は19万8千円だったのが、20万1千円になるといった具合です。
毎年少しずつではありますが、上がっていきます。
残業代は?
次に、「残業代」についてです。
事務職は残業代がきちんと支給される職種です。
会社に来た時と帰る時にタイムカードを押して、勤務時間の管理をします。
勤務時間は決められており、時間外勤務がある日は残業代の申請をします。
筆者が働いていた会社では15分ごとに残業代がつきました。
金額的には、大体1時間につき1,000円程度です。
月に20時間残業をすると、2万円程残業代を貰うことが出来ます。
最近は残業を会社側が抑制する傾向が強く、月に60時間を越えてはいけないという指導がされます。
各種手当は?
最後に、「各種手当」についてです。
一人暮らしで賃貸マンションに住む場合、「住宅手当」として1万円の支給がありました。
家賃は一番大きな支出なので、とても助かる項目です。
会社によって手当ての金額は多少異なります。
また、通勤にかかる交通費にあてられる「通勤手当」もあります。
車と公共の交通機関では計算方法が違い、公共交通機関の方が貰える割合が多いのでおすすめです。
筆者は電車とバスを使って通勤しており、当時月に2万5,000円程度支給されていました。
賞与(ボーナス)はどれくらい?
賞与(ボーナス)は6月と12月の年に2回あり、それぞれ基本給程度の額が支給されていました。
会社全体の利益が良いと、数万円多くなることもあります。
また、決算月に「特別賞与」というものもありました。
1年間の業績が良いと数万円支給されていました。
大企業であれば、賞与の額はもっと多くなります。
3ヶ月分の給与が支払われるところもあります。
控除はどのくらい?
控除として給与から引かれてしまうものには、雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険、所得税、住民税などがありました。
筆者の場合は、合計で1ヶ月に6万5,000円程引かれていました。
営業事務の年収を新卒や雇用形態別に見る
ここでは、営業事務の年収を新卒・中途や雇用形態別に見ていきます。
新卒採用の営業事務の年収
新卒採用の場合、年収300万円強から始まり、4~5年続けると350万円前後になります。
社会人が転職する場合の営業事務の年収(正社員)
転職する場合、その時に契約した給与設定によります。
ハローワークを通す場合や、他社からの引き抜きの場合もあります。
ハローワークを通して採用された場合、新卒とほとんど変わらないくらいです。
引き抜きの場合や、何かスキルを持っていると、高い年収で契約できるように掛け合うと良いでしょう。
パート・アルバイトの営業事務の年収
パート・アルバイトの場合、本人の希望と業務内容によって年収にかなりの開きがあります。
結婚していて扶養内で働きたい場合、収入に制限がかかります。
その為ある程度勤務時間を調整しなければなりません。
パート・アルバイト、更には派遣社員も時間給となるので、ゴールデンウィークやお盆休み、年末年始でお休みがあると、その分収入が減ってしまいます。
派遣社員でも能力のある方ですと時給が高く、また残業が多いと450万円程稼いでいる人もいました。
ただし正社員以上に働いていましたし、その中から派遣会社の取り分も発生します。
営業事務では、最高でどれくらいの年収まで目指せるの?
営業事務で年収を上げるためには、2つのポイントがあります。
同じ会社で長く勤務する
1つ目は、同じ会社で長く勤めるということです。
一年毎に基本給が上がりますので、5年、10年経つと年収が10万円は上がります。
役職に就く
2つ目は役職を得ることです。
営業事務で勤続年数が長くなると、営業マンより仕事内容に詳しくなり、頼られることも多くなります。
会社に無くてはならない存在になれれば役職を得ることもあります。
その場合役職手当がありますので、月収が数万円高くなります。
以上の2点から、月収が35万円以上となり、残業代や手当、賞与を含めると年収500万円~600万円が目指せます。
営業事務ではどのような勤務先だと年収が高くなるの?
営業事務では、どのような勤務先だと年収が高くなるのか、ご紹介します。
総合商社や大企業で働く場合
総合商社や大企業の場合、中途採用の人もいれば、契約社員から正社員になる人もいます。
営業事務の中には派遣社員が何人かいることも多いですが、年収を上げるためには、正社員になることがおすすめです。
総合商社や大企業の一番の魅力は、賞与が高いことです。
小さい会社と比べると年収は50万円ほど多くなるでしょう。
基本給は、営業事務であれば勤務先によってそこまで大差はありません。
ですので、賞与が多い会社が自ずと年収が高くなります。
中小企業で働く場合
中小企業でも、長く働いていると年収が高くなります。
また、役職を得ると更に上がります。
しかし、若いうちから出世すると周りの目もありますので、若い内は大人しく、確実に仕事をこなすことをおすすめします。
年収が上がるまではかなり長期間になってしまいますが、慣れてきたら楽になりますし、馴染みのお客さんも増えて、アットホームに働けるようになります。
ただし、途中で倒産してしまう可能性や、給与が減る可能性もあるので、注意です。
また女性の場合、育児休暇や時短勤務の制度がどうなっているのか、早めに確認しておくことを忘れないようにして下さい。
制度が整っていなくても、作ってくれることもあります。
営業事務の年収の決まり方や、年収が高い人の条件・スキル・特徴は?
営業事務の年収はほとんど、1ヶ月の給与と賞与から成り立っています。
ですので、基本給を上げることで年収もアップします。
基本給を上げるには、周りから認められて長年働くことが大事です。
また、残業が多ければ、その分年収が増えます。
それでは、年収の高い人はどのような人なのか、条件・スキル・特徴をお話します。
エクセルのスキル・経験がある
営業事務は、エクセルを駆使して膨大なデータの管理をします。
そのスキルや今までの経験があると、高く評価されます。
商品の豊富な知識がある
営業事務なので、営業マンと同じくらいの商品知識を持つことが理想です。
営業マンの間違いを指摘したり、営業マンの代わりにお客様からの質問や要望に答えることが出来ると、高く評価されます。
語学のスキルがある
英語が読めたり話せると、輸入や輸出の業務が出来るため、高く評価されます。
勤続年数が長い
勤続年数が長いと、それに伴い年収が高くなります。
転職するより、同じ会社にいた方が良い場合が多いです。
周囲からも認められ、安心して仕事が出来ます。
営業マンより営業トークが上手
お客様に気に入られて、営業マンより上手く商売をする人は、年収が高くなります。
しかし、あくまで事務ですので、でしゃばりすぎるとパワーバランスが崩れ煙たがられることもあるので、注意です。
文句は言わないが、主張はする。真面目すぎないが、仕事は細やかにこなす。
営業事務で、よく出来る人は、あまり文句を言いません。
今の状況を見て、何がいけないか、大変なのかという主張をしています。
文句を言う人は同僚にそれを話しますが、主張する人は上司にそれを話して改善してもらいます。
また、性格が真面目すぎると、仕事を一人で抱え込んでしまいやすい傾向があります。
真面目すぎず、明るく冗談が言えるくらいでありながら、仕事は細やかなところまで行き渡っている、というのが理想です。
営業事務として年収をアップさせたい人がやってほしい5個のこと
では、営業事務として年収を上げるためには、具体的に何をしたら良いのでしょうか。
ここでは、営業事務で年収をアップさせたい人にやってほしいことを5つ挙げてみます。
Excelの勉強をする
データ制作・管理を業務としている営業事務は、Excelの勉強をする、しないでかなりの差が出ます。
なかなか勉強しない人は、使えない人のレッテルを貼られてしまうかもしれません。
仕事しながら覚えるのに加えて、本を読んで積極的に勉強してほしいと思います。
経理について知る
営業事務をしていると、様々なデータの報告をするのですが、その中でも勉強が必要なのが経理についてです。
簿記を勉強した人は大丈夫かもしれませんが、どうしたら良いのか曖昧な部分が結構出てくるものです。
経理担当の人に教えてもらうことに加えて、自分でも進んで勉強することをおすすめします。
間違いは早めに指摘する
営業事務をしていると、膨大なデータを扱うことになり、間違いを見逃してしまうことがあります。
完全に気付いていなかったり、後回しにして忘れたり、面倒だから避けようとして、など様々なパターンがありますが、どのような場合でも後々大きな問題になります。
小さなことでも大きなことでも、後回しにせずすぐに指摘することを守ると、信頼感を得ることができます。
職場に馴染む
営業事務として働きにくくなるのは、職場に馴染めないことです。
入社した会社の問題点を見つけたとしても、それを取り上げて非難せず、まずは馴染んでみることをおすすめします。
商品の知識について、あらゆる人に聞いて覚える
営業事務をしていると、商品の知識がほとんどなくても仕事がある程度出来るようになってしまいます。
そこで学びが終わる人は年収が高くなりません。
年収の高い人は、商品の知識が豊富です。
商品を作っている場所を見に行ったり、様々な人に教えてもらったりして、かなり勉強しています。
中には、事務員はそこまで知らなくてもいいと言う人もいます。
しかし、勉強したことは決して無駄にはなりません。
根気よく、分かるまで勉強することが大事です。
これから営業事務の仕事を目指す方へのアドバイス
営業事務は、営業マンを支える、楽しい仕事です。
筆者は、営業マンとのちょっとした会話を大切にしていました。
営業マンと連携が取れないと、仕事が上手く回らないと気付いたからです。
営業事務が営業マンの舵取りをする、くらいの気持ちが良いかもしれません。
仕事はやはり大変なこともあり、体や頭を使って頑張った分収入を得られます。
営業事務として働く時に一番大変なのは、膨大なデータの把握です。
初めは、とても出来そうもないと思うかもしれません。
先輩がやっている仕事量が膨大で、とんでもないと思うかもしれません。
しかし、慣れてくると必ず出来るようになります。
もちろん、その為には努力が必要ですが、他人に出来るのだからきっと自分も出来るだろうという心持ちでやってみると、必ず出来るようになります。
出来るようになった頃には、一皮も二皮も向けたあなたになっているはずです。
会社に馴染めるようになると、営業マンがあなたの好きな出張土産を買ってきてくれたり、お客さんがあなたと話したいということも出てくると思います。
苦労も成長に伴う痛みだと思って、一つ一つ乗り越えていってほしいと思います。
最後に
ここまで営業事務の年収事情についてお話ししてきました。
営業事務は、それほど高い年収ではありませんが、それでもやる気とその結果次第で、働きに見合った年収を得ることができます。
そのためには、必要なスキルを身に付けたり、長年かけて知識を培うことが大切です。
営業事務は大変やりがいのある仕事です。
営業マンと共に生き生きと働き、様々な人と信頼関係を築ける営業事務を目指してほしいと思います。
最終更新日:2019年7月2日