ボイラー技士の年収を徹底解説|給料・賞与(ボーナス)・各種手当
ボイラーは、様々な建物に設置されています。
その管理ができるのがボイラー技士。
国家資格を取得する必要のあるボイラー技士の年収はどのくらいなのかを解説していきます。
ボイラー技士の平均年収は400万円前後が相場
厚生労働省の賃金構造基本統計調査の結果によると、ボイラー技師の平均年収はおおよそ400万円程が相場となります。
ボイラー技士は技術職のため、資格の取得だけでなく経験や年齢によっても年収に差が出てきます。
ボイラー技士の年収・給料の構成要素
ボイラー技士の年収は、「基本給」「能力給」「ボーナス」及び各種手当て(通勤手当、家族手当、社会保険等)の構成になっている場合が多くあります。
基本給・能力給などはどうなっているの?
ボイラー技士の月給平均は27万円程です。
能力給については企業ごとに違いがありますが、ボイラー技士は資格に特級、1級、2級と段階があるので、資格の級や経験によって能力給も決まってきます。
賞与(ボーナス)はどれくらい?
賞与は企業の業績によって出るのであくまで参考情報ですが、給与1ヶ月分〜3ヶ月分などです。
求人を見る際も、月給がいくらになるか?年収は?など、基本給を重視してチェックしてみましょう。
各種手当はどういったものがある?
手当としては社会保険完備(雇用・健康・労災・厚生年金)、交通費支給、残業手当、資格手当、家族手当などでしょう。
企業によっては保養所があったり、資格取得支援制度など手当以外の福利厚生を充実させている企業もあります。
資格手当てに関しても、ボイラー技士と合わせて他の資格(電気主任技術者、電気工事士、ビル設備管理技能士等)についても資格手当てが出る企業もあります。
こちらも求人探しのときに細かくチェックしておきましょう。
ボイラー技士の雇用形態別の年収を見る
ボイラー技士も様々な雇用形態で働くことが可能な職種です。
ご自身のライフスタイルに合わせて、雇用形態別の年収もチェックしてみましょう。
正社員の場合のボイラー技士の年収
ボイラー技士として正社員で働く場合の平均年収は、近年の求人情報からの相場で約350万円程です。
全体の幅としては250万円〜650万円代と広いため、勤務先や求められる経験、スキルによっても差があると思われます。
契約社員の場合のボイラー技士の年収
ボイラー技士として契約社員で働く場合の平均年収は、近年の求人情報からの相場で約300万円程です。
経験やスキルによっては、最初から年収400万円以上の求人を狙うことも可能です。
未経験ですと、最初は契約社員で入社しその後正社員登用の予定がある求人などに応募するもの良いでしょう。
パート・アルバイトの場合のボイラー技士の年収
ボイラー技士としてアルバイト・パートで働く場合の平均時給は、近年の求人情報からの相場で約1,000円程です。
中には日給で1万円出る求人もあるため、働く企業で差があります。
また、株式会社伊藤園ホテルズのように、観光客用ホテルのボイラー技師アルバイト求人などもあります。
資格と経験があると、様々な場所でアルバイトができるメリットがあります。
ボイラー技士は、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?
ボイラー技師として最高で目指せる年収は約1000万円程です。
しかし、ボイラー技師としてだけではなく複数の資格も取得し、スキルを経験を積めばこの限りではありません。
また将来的には管理職としてマネージメントの仕事も行うようになれば、年収は伸びます。
ボイラー技士はどういった勤務先だと年収が高くなるか?
同じボイラー技師でも、働く先によって年収に違いが出てきます。
どのような企業で働くと年収が高くなるかを一例を取り挙げて紹介します。
大手企業で働く場合の年収
東証一部上場企業など大手企業で働く場合の年収は500万円〜1000万円と幅も広く、比較的高収入が見込めます。
特に医薬品メーカーなど儲かっている企業のボイラー技士になると、賞与も安定して出ることが期待できます。
中途ですと実務経験を求められますので、スキルがある方のほうが採用に有利です。
コージェネレーションシステム設備工事の現場施工管理業務で働く場合の年収
年々ボイラー自体も進化しており、ボイラー技士の資格が必要となる大容量ボイラーの需要が減少しているようです。
近年はボイラーの小型化もあり、コージェネレーションシステムを使用した熱と電気の生成も活発となってきております。
コージェネレーションシステムでのボイラー技士の年収は比較的高いようです。
ボイラーの知識や経験を活かして熱・電気の供給設備での設備管理の仕事を探すことも、年収UPに繋がるでしょう。
「系列系」企業で働く場合の年収
ボイラー技士として働く先を見つける際、会社選びのポイントとして「系列系」企業で働くか「独立系」企業で働くかが年収に大きく影響してきます。
「系列系」企業とは、大手企業のグループ会社や子会社のことです。
多くのビルを抱える大手企業は管理費、経費を抑えるためにビルメンテナンスの子会社を作り管理させるのが一般的です。
大手企業が親会社であると、ボーナスが支給される、福利厚生が充実しているなどのメリットがあります。
一方「独立系」企業とは、ビル管理を専門に行う企業のことです。
仕事を都度入札で取るため、会社が低い価格で入札を取った際は人件費にしわ寄せがきてしまうなど、「系列系」企業で働くより給与にデメリットが出てくるケースが多いようです。
「系列系」か「独立系」どちらを選ぶかはボイラー技士と併せてビル管理士を目指す方にも共通して言えることですので、ビル管理士についても興味が有る方は覚えておきましょう。
ボイラー技士の年収査定で大事なのは、特に「経験」「知識」「資格」。
ボイラー技士として年収を上げるためには、現場で経験と知識を蓄えて、2級ボイラー技士の免許から1級、特級を目指すことです。
勤務する企業の資格手当てで差はありますが、ボイラー技士の経験と知識を活かした転職先は様々ありますので、より好条件な就職先を選びましょう。
体力は特段必要のない職種なので、女性や高齢者にも働きつづけることができる職種と言えます。
ビルメン4点セットを取得して働くと年収がアップ
ビルメン4点セットとは、第二種電気工事士、2級ボイラー技士、危険物取扱者乙種4類、第三種冷凍機械責任者のことです。
これら全ての資格を取得すると業務の幅が広がり、それぞれの資格手当がプラスされます。
一般的に各資格の手当が7,000円~1万円程と言われています。
給与のベースアップができるのは大きなメリットでしょう。
これからボイラー技士になる人へのアドバイス
ボイラー技士はビル、工場、病院など活躍できる場は幅広くありますが、ボイラーは誤った方法で取り扱うと重大な事故を招いてしまいます。
そのためボイラー技士の仕事に対する責任は大きなものがありますが、今後も求められる職種です。
未経験からも目指せる職種ですので、まずは資格取得に取り組みましょう。
さいごに
ボイラー技士は未経験から始められる利点もありますが、その建物で働く方々のために自分の持つ知識と技能をフル活用できるという、大変やりがいのある仕事です。
近年ではボイラー技士の資格について需要の低減があるようですが、この資格がなければならないという職場があります。
責任を持って業務を行えば知識や経験は必ずついてきますので、現場にて様々な経験を積むと良いでしょう。
実務経験を積みながら一つずつ着実にキャリアアップしていきましょう。
最終更新日:2020年10月22日