バスガイドの年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・手当・年収が高い人の違い
修学旅行やツアーバス旅行に欠かせない存在が「バスガイド」です。
バスガイドの仕事は、様々な観光地へ行くことが可能な仕事で、人と接することが多い業務です。
そのため、旅行が好きな人や、接客やサービス業が好きな人にとって大変魅力的な職業の一つでもあります。
この記事では、バスガイド経験者である筆者が「バスガイドの年収相場」「バスガイドの賞与・昇給」「年収アップの為の方法」について、詳しくご紹介したいと思います。
バスガイドの年収の相場はどのくらい?
バスガイドの年収は仕事量の割には低いとは言われています。
年収にして200万円~300万円が相場と言われており、確かに、他の業界の職種と比べて少し低い水準となっています。
とは言え、一口にバスガイドと言っても、勤務時間や雇用形態などは人それぞれです。
また、旅行関係の専門学校や大学を出ている人、観光系の保有資格の有無によっても年収給料が変わってきます。
早速、雇用形態別の年収などの相場から見ていきましょう。
正社員で新卒入社した場合の年収
新卒で入社した場合の相場は、月給にして16万円~18万円前後です。一般的な事務職と同じくらいか、やや低くなっています。
正社員で転職した場合の年収
社会人でバスガイド未経験の場合も、相場は、月16万円~18万円前後になります。
バスガイド歴が長く、知識がある人はもう少し高くなり、月18万円~20万円程になることもあります。
パート・アルバイトの時給
パート・アルバイトは時給での募集が多く、時給平均は900円~1200円前後です。
契約社員の年収
契約社員の場合は、新卒や転職より少し高くなる場合もありますが、相場は月18万円~20万円程度です。
バスガイドの年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?
賞与
バスガイドの募集要項には、賞与は年2回と記載されているところが多くあります。
新人でバス乗務が無い場合、初めは賞与が出ないこともありますが、実習などを経て、乗務を行うことで賞与が貰えるようになります。
昇給
バスガイドは経験値を積み、ベテランになるに伴って昇給のあるバス会社が多いです。
バスガイドは知識を必要とする専門職でもあり、会社としても長く仕事を続けて欲しいので、ベテランになるにつれ、年収が上がります。
各種手当
そして、バスガイドの年収に一番影響を与えるのが、この「各種手当」です。
宿泊手当や超過勤務手当、残業手当などがこれに該当します。
特に観光シーズン等の繁忙期は高くなる傾向にあります。
基本給が少ないバスガイドにとっては、手当で年収が増減するので見逃せない重要な項目です。
バスガイドで年収が高い人は何が違うの?
同じバスガイドとして働くなら、年収は高い方がいいですよね。
ではどのような点で年収の差が生まれるのでしょうか。
資格等を含めたスキルの高さ
バスガイドは、接客も重要なポイントの一つです。
ガイドとして観光地の案内をする他にも、レクレーションや接遇も必要になります。
旅行に関する資格や観光に関わる専門学校を卒業しているなど、高いスキルを持っている人は年収が高くなる傾向にあります。
例えば、各地方の地理検定や歴史検定、国内旅程管理主任者などの資格を保有している人は優遇されます。
特に国内旅程管理主任者の資格は、添乗員としての業務もできるため、資格手当が上乗せされるなどの利点があります。
近年では、ホテルや観光等サービス業を主とした専門学校も開校されていますので、高卒で入社する前にこうした専門学校等に通い、知識やスキルを身に付けてからバスガイドになると優遇されるのです。
また専門学校などで旅行に関係した資格を取得することも可能です。
学歴が高い
筆者の母もバスガイドをしていましたが、その当時は中卒でも未経験でもバスガイドになることが可能で、年収も他の職場より高かったと言います。
今は、高卒以上が基本となります。
高卒か大卒か、或いは専門学校卒かは年収に影響します。
中でも、観光科など旅行の知識が身に付く学科や学部卒の人は優遇されます。
役職についている
経験を積みベテランになると、新人の指導や、主任等、役職に就ける場合があります。
役職が付くと、役職手当が増えるので、その分年収は高くなります。
勤続年数が長い・経験が豊富
バスガイドは専門知識と経験を要する仕事です。
勤続年数に応じて昇給があり、それに伴って年収が高くなるバス会社が多いです。
比較的若いうちにバスガイドになり、結婚や出産で退職する人もいる他、仕事の大変さから体調を崩し辞めてしまう人も中にはいるので、長く仕事を続けられる人は優遇され年収も上がりやすくなります。
需要の多い地域で働いている
一概には言えませんが、都市部と地方を比べると、やはり都市部のバス会社の方が年収が高い傾向にあります。
観光に訪れる旅行客の多さやツアーの数、バスの本数などに差があり、乗務回数にも違いが生じます。
また、大手のバス会社は、人気のツアーを定期的に開催しても集客が見込める点に加え、運転手も多く雇うだけの収益があるので、遠距離や連泊のツアーを組むことも可能なことから、バスガイドも需要が高まり、都市部は年収が高くなりがちです。
勤務時間が長い
バスガイドの仕事は、ツアー内容によって乗務する時間が異なります。
日帰りの時もあれば、宿泊業務が必要になることもあります。
日帰りが多いバスガイドに比べ、長時間勤務になりがちな、宿泊を伴う乗務をこなすバスガイドの年収の方が当然高くなります。
基本的に運行スケジュールは決まっているので残業自体はあまりありませんが、道路状況により、大幅に時間が遅れたり、欠員が出た場合の代理出勤等で勤務時間が増えることもあります。
バスガイドで年収を上げるためにやるべき5個のこと
比較的安い年収だと言われるバスガイドの仕事ですが、好きでこの仕事に就いた人、目指す人も少なくないと思います。
そこで、給料をアップさせるために何をすればよいか挙げていきたいと思います。
資格を取る
バスガイドになるためには必ずしも資格が必要という訳ではありませんが、資格を持っていた方が年収に影響が出ますし、転職の際も有利になります。
旅行に関わる資格の他、一見関係の無さそうな資格や特技も持っていると年収に影響する場合があります。
バスガイドは接客業でもあるため、ビジネス接遇やサービス業の資格も有効です。
看護師の資格を持っていれば旅行先で急病人が出ても適切に対処できます。
また手話通訳の資格や福祉に関わる資格等なども役立つことがあります。
語学を活かす
近年は日本へのインバウンドが増え、英語だけでなく中国語やスペイン語、韓国語などの語学に長けている人が必要とされています。
語学力を身に付けることは自身のためにもなり、年収をアップさせるにも有効な手段となります。
日本語講師の資格や、話し方やコミュニティ能力が高い人も優遇されます。
宿泊のツアー回数を増やす
看護師の仕事もそうですが、日勤より夜勤が多い人の方が年収が高くなります。
バスガイドも、日帰りツアーより宿泊を伴う長距離ツアーの回数を増やせば、手当が付く分年収をアップさせることが可能になります。
お正月や祝日にこそ積極的に働く
できれば家族や友人と同じお休みが望ましいですが、年収を少しでもアップさせたい時は、他者が休んでいる祝日にこそ勤務するのが一番です。
特にお正月は、家でのんびりしたい気持ちを抑え乗務にあたれば手当も増え、年収アップにも繋がります。
長く続ける
バスガイドは経験値が給料に影響しますので、長く続ければ続けるほど昇給したり、賞与が増えたり、と自然に年収がアップします。
経験を積むことで自信も付き、役職を目指すことも可能になります。
役職に就くことができれば役職手当が支給されます。
スキルアップ、自分磨きの方法を見つけるなどして、出来るだけ楽しく長く続けると良いでしょう。
バスガイドの転職で、年収をアップさせるための求人の選び方
都市部と地方では年収に差が出ると先述しました。
同じバス会社でも会社の規模やツアー数などにより、募集内容も変わります。
少しでも高い年収で働きたい人は求人の選び方にも注意してみましょう。
基本給が高い会社を選ぶ
バスガイドは手当が多く付く仕事です。
しかし、手当が多くても基本給が低ければ総じて貰える年収も低くなります。
幾つかのバス会社の候補が有る場合、基本給の高さにも着目しましょう。
手当の多さを見る
手当はバス会社によって異なります。
出来るだけ様々な手当ての付く会社を選びましょう。
女性の活躍が多いバスガイドの仕事は、業務にまつわる手当の他、生理休暇や育児休暇等のある会社を探すのも良い方法です。
また、誕生日休暇を設けていたり、有給が多い、会社独自の手当が付く場合もあるのでチェックしてみましょう。
持っている資格を活かす
せっかく資格を保有しているのであれば、是非活かして年収に繋げましょう。
資格手当はもちろん、求人には記載が無くても履歴書には自身の持っている資格の有無を記入し、その有用さをアピールしましょう。
一見関係の無い資格に見えても、活かせる場合もありますよ。
都市部に出る
可能であれば、比較的給料が高い都市部に出ることもおすすめです。
競合のバス会社が存在する様な都市部の大手バス会社では、バスガイドの給料も高くなりがちです。
地方出身者のための寮や、家賃の補助が保障されている会社もあります。
都市部に出ることで求人の数や情報量も増えます。
交通費や福利厚生をチェックする
交通費の支給額や家賃補助、化粧品などの購入費など、福利厚生が手厚いかどうかもチェックすると良いでしょう。
バスガイドは人前に出る仕事です。
そのため、常に清潔で綺麗にしておかなければなりません。
化粧品やストッキングなどの消耗品を購入するための補助が出たり、会社に来る販売員から社員割引価格で買える等の福利厚生がある会社を見つけると、その分の出費を抑えられます。
バスガイド経験者が教える、実際に年収がアップしたのはこんなとき
筆者は地方のバスガイドでしたので、年収はそれほど高いとは言えませんでしたが、少しでも上がると嬉しいものです。
年収のベースアップは自分のモチベーションの向上にも繋がりますよね。
では、実際にどんなタイミングで年収が上がるのかご紹介しましょう。
年数が経った時
他職種でも勤続年数を基準とする昇給制度を実施している会社がありますが、バス会社も同じく定期昇給制度を設けているところがあります。
筆者も勤続年数が1年経つごとに僅かずつですが年収が上がりました。
微々たる金額でも、チリも積もれば・・・です。
まとめ
バスガイドの仕事は、接客・ガイドの他にも様々な能力を要求される仕事です。
決して楽な仕事ではありません。
しかし、同時に大変やりがいのある仕事でもあります。
この記事が、「これからバスガイドを目指す人」「バスガイドへの転職を考えている人」にとって、効率的な年収アップ・スキルアップのための手助けの一つになれば幸いです。
最終更新日:2019年6月25日