アパレル店員の年収を徹底解説|給料・初任給手取り・賞与(ボーナス)・各種手当
アパレル店員の年収はあまり高くない…というイメージをお持ちの方も多いと思います。
そこで今回は、実際のアパレル店員の年収を徹底的に解説します。
アパレル店員の給料事情やボーナス、手当、年収UPの特徴などをまとめて紹介していきたいと思います。
アパレル店員の平均年収は320万円前後が相場
有名転職サイトの各社データを参考にアパレル店員の平均年収を算出すると、おおよそ320万円前後であることが分かりました。
一般的なアパレル店員から店長に昇給することで年収が上がることはもちろんですが、性別によっても年収に大きく差があります。
またアパレル業界の年収は、地方の店舗よりも都市部が高い傾向にあり、年齢やキャリアだけでなくエリアによっても年収の差が大きくなります。
都市部の年収は平均300万円~400万円ほどが相場ですが、地方の店舗では平均200万円~300万円ほどが相場で、100万円台という人も少なくないようです。
アパレル店員の年収・給料の構成要素
アパレル店員の年収は、「基本給」「歩合給(インセンティブ)」「賞与(ボーナス)」の構成になっている場合が多くあります。
それぞれの金額の相場や、福利厚生など各種手当についても詳しく紹介していきましょう。
基本給はどうなっているの?
アパレル店員の基本給は、平均で月19万円程度が相場になります。
初任給で16万円~19万円程度が相場で、会社によっては、学歴によって初任給に1万円〜3万円程度の差があるようです。
厚生労働省が発表した「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると大学卒の平均初任給は月21万200円のため、アパレル店員は一般的な職業よりも給与水準は低めと言えます。
歩合給(インセンティブ)はどれくらい?ノルマがある場合もある。
歩合給(インセンティブ)は、会社によっては売上成績が良いと基本給にプラスで支給されることがあります。
おおよそ2万円~3万円程度支給されることもあれば、店頭で着る服を支給されることもあります。
ただ、インセンティブに伴ってノルマが発生するお店もあり、ノルマを達成させるというプレッシャーに打ち勝たなくてはいけません。
お店によっては、ノルマが達成できない場合に自分で自社の商品を購入してノルマを達成させるというケースもありますので、ノルマの有無はしっかりと確かめておきましょう。
ノルマは達成できるとインセンティブとなって支給されることもあるので、自分の実力に自信がある方におすすめします。
賞与(ボーナス)はどれくらい?
アパレル店員の賞与(ボーナス)が出るかどうかは、会社によって違います。
基本的に賞与(ボーナス)がある場合は、年に2回支給され、合わせて月給1ヶ月~1ヶ月半程度の額が支給されることが多いようです。
またノルマがある会社なら、インセンティブのようにノルマを達成したことで特別に支給されるということもあります。
賞与(ボーナス)の金額は一般的なアパレル店員で平均20万円~30万円程度が相場で、エリアマネージャーなどの役職になると60万円~80万円程度支給されることもあります。
各種手当てはどういったものがある?
アパレル店員は福利厚生が充実していないイメージがありますが、決してそんなことはありません。
大手企業や上場企業であれば充実した待遇のところが多いです。
大手企業の手当を例に挙げると、年に2回の賞与(ボーナス)、各種社会保険完備、また時間外手当、交通費手当、家族手当、住宅手当、役職手当などがあります。
また、アパレル店員特有の福利厚生として、従業員割引や制服手当、貸与服制度などがあり、自社のブランドの服が割引で購入することができたり、ショップで着用する服が支給されることがあります。
なので、気に入ったブランドの店舗で働くことで、給与とは違ったお得感が得られるでしょう。
アパレル店員の雇用形態別の年収を見る
アパレル店員の雇用形態は、基本的に正社員、契約社員、派遣社員、アルバイトに分かれます。
では、それぞれの年収についてどれぐらいの差があるのか、解説していきましょう。
正社員の場合のアパレル店員の年収
正社員としてアパレル店員になった場合の年収は、平均300万円~400万円程度が相場となります。
どの職業でもやはり正社員は福利厚生が充実しているので、賞与や基本給が安定しています。
また、正社員なら昇給がしやすいので、一般社員から店長、そしてエリアマネージャーといったステップアップすることが可能になります。
エリアマネージャーにもなれば、平均で年収500万円~700万円ほどの相場になるので、一般的な職業の給与水準を上回ることもできるでしょう。
ただ、エリアマネージャーともなれば年収が上がる分、アイテムの販促計画や売上管理、スタッフ管理、マネージメントなど、多くの仕事が任されることになります。
契約社員の場合のアパレル店員の年収
契約社員としてアパレル店員になった場合の年収は、平均200万円~300万円程度が相場になります。
契約社員は、基本給など1ヶ月の給与などはある程度安定はしていますが、賞与や昇給などが基本的にありません。
契約社員として年収をアップさせるには、まずは正社員に雇用される必要性があります。
契約社員から正社員になれば、初任給などはそこまで変わりなくても賞与や昇給などが期待できるので、ステップアップして役職に就くことができます。
派遣社員の場合のアパレル店員の年収
派遣社員としてアパレル店員になった場合の年収は、平均で150万円~250万円程度が相場になります。
派遣社員は契約社員や正社員と違って派遣会社と雇用契約を結んでいるので、派遣先の会社が給料や福利厚生の管理を行います。
基本的には派遣社員は時給制となっているので、会社を休んだり短時間で退勤した場合は、その分給与が下がってしまいます。
派遣社員は時給にすると平均で1,500円ほどが相場で、交通費が時給に含まれていることが多いです。
アルバイトの場合のアパレル店員の年収
アルバイトとしてアパレル店員になった場合の年収は、平均で150万円~200万円程度が相場になります。
アルバイトは完全シフト制で時給として給料が発生するので、もしシフトがあまり入れない場合は100万円以下の年収ということも少なくありません。
平均時給は1,000円程度が相場で、地方の場合はもう少し低くなります。
アルバイトの場合ボーナスなどもほぼ出ないので、どれだけ稼働時間を多くするかが重要です。
また正社員登用制度があるお店であれば、アルバイトから始めて、正社員までステップアップすることができます。
アパレル店員は、最高でどれくらいの年収まで目指せるか?
アパレル店員で目指せる最高年収は、おおよそ800万円前後です。
アパレル店員として大きく年収を上げるには、店舗でエリアマネージャーとしてキャリアを積んでいくか、世界的な有名ブランドへ転職することで大きく変わるでしょう。
エリアマネージャーとしての平均年収が500万円~700万円程度なので、大手企業でキャリアを積んでいけば800万円程度は目指せるでしょう。
また世の中には膨大な数のブランドがあり、あまり知名度がない個人店で働く場合と世界的に有名なブランドで働く場合とでは、年収で何百万もの差があります。
アパレル店員はどういった勤務先だと年収が高くなるか?
アパレル店員は勤務先によって、年収に大きく差があります。
では、どのような勤務先を選べば年収が高くなるのか、詳しく紹介していきましょう。
正社員・契約社員で働く場合の年収
正社員でアパレル店員として高い年収を目指す場合、大手企業に就職することが最重要となります。
例えば誰もが知っているような有名ブランドや将来性のある上場企業に就職すれば、福利厚生なども充実していて、高い年収が見込めるでしょう。
契約社員として働く場合も正社員と同じで、大手企業を選べば、給与の安定性や正社員への登用制度がある場合が多いので、できるだけ福利厚生が充実した企業を選びましょう。
派遣社員・アルバイトで働く場合の年収
派遣社員やアルバイトは、直接雇用の社員と違って時給制になるので、時給の高さを重視して選ぶことで高い年収が目指せます。
お店によって時給はバラバラで、派遣社員の場合は1,100円のところもあれば1,800円ほどのところもあり、アルバイトの場合は850円のところもあれば1,300円ほどのところもあります。
できるだけ時給の高いお店を選ぶべきですが、将来性なども見極めて選ばないと、需要がなくてシフトに入れてもらえなかったりお店が潰れてしまう危険性もあるので注意しましょう。
これからアパレル店員になる人へのアドバイス
アパレル店員は平均年収に比べるとやや低いのは事実ですが、キャリアアップや、アパレル店員にしかない特別手当が充実しているのが特徴です。
自分のやる気次第で給料を上げることも可能ですし、自分が好きなブランドのお店で働けば、従業員割引制度などでお得感も得られます。
ファッションが好きな気持ちさえあれば未経験でも活躍しやすい場でもあるので、自分の好きなブランドで一度アルバイトとして経験してみるのも良いかもしれませんね。
さいごに
アパレル店員は、高い年収を得るというよりは、どちらかというとやりがいが感じられる職種です。
お店の売り上げが伸びた日はもちろん達成感がありますし、自分自身がおすすめした商品が売れれば、最高のやりがいを感じられるでしょう。
まずは、やりがいを求めてアパレル店員になり、そこから自分自身の努力でキャリアアップができれば、年収も自然と上がることでしょう。
最終更新日:2020年10月16日