平均年収が右肩上がりを続けられる理由は?住友化学の要となる事業を検証!求められるのはどんな人材?
2018年に退任した代表取締役会長の石飛 修氏、現在の代表取締役会長の十倉 雅和氏の年収は約1億2800万円、その他の取締役の平均年収は約7300万円、監査役は約3900万円となっています。
他社と比較しても、取締役の平均年収は非常に高いものとなっており、ここからも業績の好調さが伺えます。
住友化学の競合他社と言えば、旭化成や三井化学が挙げられます。
最新の有価証券報告書によると、旭化成の平均年収は約600.2万円、三井化学の平均年収は約850.1万円となっています。
住友化学の平均年収が約903.5万円ですので、化学業界の中でも非常に高い年収であることが分かります。
また、平均年齢40.7歳、勤続年数14.9年という定着率の良さも、平均年収の高さに影響していると考えられます。
住友化学の平均年収は、近年順調に右肩上がりの推移を見せています。
石油化学事業が衰退している中、住友化学は農薬・飼料添加物のメチオニンや液晶・半導体向けの電子材料などの強化にいち早く切り替え、現在では売上高の7割、利益の8割を占めることに成功しました。
また有機ELディスプレイの市場では、強みの一つである円偏光フィルムに塗布する液晶材料に注目が集まっており、テレビやスマートフォンの分野で拡大が見込まれます。
いち早く時代の流れを汲み取り、体制を移行していくことで業績を落とさず、平均年収の上昇に成功しているのです。
住友化学は住友グループに属する、化学業界の中でも大手企業です。
ポリエチレン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂などの合成樹脂、合繊原料、各種工業薬品など、様々な産業の礎となる化学製品をを製造・提供しています。
身近な物でいうと、自動車のシートやナイロン製の袋、梱包材などのポリエチレンです。
アルミニウム、高分子添加剤、ゴム用薬品、スーパーエンジニアリングプラスチック、リチウムイオン二次電池用部材など、環境負荷の低減や省資源・省エネルギーに貢献するような機能化学品を多く提供しています。
自動車用すす除去フィルターや低燃費タイヤ用合成ゴムなどが代表的です。
液晶ディスプレイに使用される光学機能性フィルム、カラーレジストをはじめ、半導体製造過程で使用されるフォトレジスト、高純度薬品などを製造・提供しています。
最も身近な物では、携帯電話やスマートフォンのアンテナスイッチなどに用いられる化合物半導体などもその一つです。
人々が安心・安全な食生活を送れるよう、農薬、肥料、飼料添加物、家庭用・防疫用殺虫剤などを提供。
安定した供給を続けるため、食物の感染症の蔓延防止にも役立っています。
その他には医薬品事業として、医療用医薬品を主とする大日本住友製薬株式会社、診断用医薬品を主とする日本メジフィジックス株式会社のグループ企業を主軸に展開。
主に食品素材・化成品事業、動物用医薬品事業や核医学検査に用いられる放射性医薬品などを提供しています。
また、住友化学では触媒設計、精密加工、有機・高分子材料機能設計、無機材料機能設計、デバイス設計、生体メカニズム解析の6つのコア技術に関し、今後も新たなる価値を提供できるよう、日々研究や開発に取り組んでいます。
住友化学の歴史についてご紹介します。
住友グループとは、戦前の住友財閥の流れを汲む企業グループです。
所属する企業には、ITサービス企業のSCSK株式会社、高機能ガラス製品の製造や販売を行う日本板硝子株式会社、パソコンなどでお馴染みのNECなど、大手企業が名を連ねています。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2024年1月1日
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