安定している理由は?鉄道車両のトップシェアを誇る会社の気になる役員の年収も公開!
川崎重工の役員報酬について有価証券報告書をもとに調べてみました。
代表取締役社長執行役員である金花芳則氏個人の年収は記載されておりませんでしたが、金花氏を含む取締役員の平均年収は約4700万円、監査役は約2300万円となっています。
年収としては4000万円以上得ていれば高級取りですが、車・輸送用機器業界内でも95社中16位と高順位なため、他の企業と比べると役員報酬は少なめのように感じてしまいます。
川崎重工は、他社と比べて年収にどのくらいの違いがあるのでしょうか。川崎重工の競合会社と言えば、三菱重工業やIHIが思いつきます。
有価証券報告書によると、三菱重工業の平均年収は848万円、IHIの平均年収は762.7万円となっています。
川崎重工の平均年収は706.7万円ですから、2社よりも低いことが分かりました。
しかし、一般的な平均年収が400万円〜500万円とされている中では、700万円以上の年収は非常に良い金額と言えるでしょう。
川崎重工は運送用機器業界の中でも幅広い製品を扱っていることが強みである企業です。
宇宙事業や造船、航空機にも携わっており、中でも鉄道車両の製造に関しては日本国内でトップを誇ります。
他の企業が一つの物に特化している中、川崎重工は様々な製品を製造できる点が、高い平均年収と安定性を生み出していると言えます。
特に鉄道車両は日本だけでなく、海外でも需要がなくなることがないジャンルですので、このジャンルで国内トップという点が、業績の安定に繋がっています。
川崎重工は車・輸送用機器業界に属している企業で、主に輸送用機器を製造しています。
川崎重工の代表的な事業は、輸送用機器の製造です。
飛行機や宇宙機器を製造する航空宇宙、国産化第1号の蒸気機関車や日本初のアルミ車両などを製造する鉄道車両、船舶や舶用機器を製造する船舶海洋が主です。
中でも鉄道車両の製造は、国内でトップシェアを誇ります。
その他にも、高度な製造・制御技術を利用して、油圧機器・油圧装置や産業用ロボット、産業用プラント・リサイクル処理設備・インフラ整備設備・医療産業システムなどに関わる産業用機器の製造にも力を入れています。
輸送用機器の製造技術を生かして、オフロード四輪車、モーターサイクル、パーソナルウォータークラフト「JET SKI」などのレジャー用の乗り物などの製造にも取り組んでいます。
また、産業用機器の製造において必要とされる、ニッケル水素電池、再生可能エネルギー、バイナリタービン、汎用ガソリンエンジンなどの様々なエネルギー開発にも活躍の場を広げています。
私たちの生活には欠かせない輸送用機器や、エネルギー開発の場で大いに活躍しています。
川崎重工の歴史を簡単にご紹介いたします。
1878年:川崎正蔵が川崎築地造船所(東京)を開設(創業)
1896年:株式会社川崎造船所(神戸)を創立。松方幸次郎が初代社長に就任
1906年:わが国初の潜水艇を完成
1911年:国産化第1号蒸気機関車完成
1922年:当社初の航空機(乙式一型偵察機)完成
1939年:川崎重工業株式会社として社名変更
1969年:川崎重工業、川崎車輛、川崎航空機工業の合併。国産初の産業用ロボット「川崎ユニメート2000」誕生
1991年:英仏海峡海底鉄道トンネル掘削機、掘削に成功
1996年:東京湾アクアライン向け世界最大径シールド掘削機、掘削完了
2013年:シスメックス(株)と医療用ロボットの開発に向けたマーケティング会社(株)メディカロイドを設立
2018年:米国工場で当社初となるボーイング社向け民間旅客機用貨物扉が完成
カワサキグループは、川崎正蔵によって設立された兵庫の15大財閥の1つで、「神戸川崎財閥」とも呼ばれています。
大きく川崎重工業グループ、川崎製鉄グループ、川崎汽船グループの3つに分けられ、それぞれ10社以上の系列会社が関わっています。
※年表記については、各社の決算発表時点での最新情報を掲載するために、年度ではなく決算終了の年に表記を揃えてあります。従業員数推移なども「年度」表記になっていない限り同様です。
最終更新日:2025年1月1日
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